「会社」という人はいない

今回は、ドラッカー名著集13 マネジメント[上]―課題、責任、実践の中から、この言葉を紹介したいと思います。

マネジメントは人である

マネジメントとは課題である。体型である。そして人である。あらゆるマネジメント上の成果は人としてのマネジメントによるものである。あらゆるマネジメント上の間違いは、人としてのマネジメントによるものである。人としてのマネジメントのビジョン、献身、真摯さが、マネジメントの成否を決める。

この言葉で印象的なのは、マネジメントは人であると言い切っているところにあります。

私たちはよく「会社が悪い」とか「会社の決定」という言葉を使っていますが、会社というのは人の集まりであり、本質的には「会社」という人物はいないのです。

だから常に、会社が云々という話をする時は、会社の中で意思決定権限や権力を持っている人のことを示しているのです。

まとめ

会社という漠然とした言葉を使わずに、会社の中で権限を持っているAさん、Bさん、というように、具体的な人に焦点を当てて考えてみましょう。

そうすると人の本質的な強さ、弱さが見えてきて、問題の原因、そしてその解決策が見えてくるはずです。

会社とマネジメントという言葉は、何か実態のないものを連想しがちですが、それも常に人の営みによって動いているということが理解できればもっと物事の本質が見えてくるようになるはずです。