その「無料」で、相手との信頼関係が築けますか？

あなたはインターネット上で、こんな売り文句を見たことはありますか？

「発売から半年が経ったこの商品。受付開始からわずか３分で5000個を売り上げました。そのときのお値段は13900円。でも今なら、お名前とメールアドレスを入力するだけで、なんと同じ商品を無料でお求めいただけます」

あなたはこの売り文句を見て、どう感じましたか？

もし、この会社が本当に13900円でこの商品を販売したのなら、その値段で買った人は今になって無料になっているのを見て、どう思うでしょうか？

彼ら彼女らはこの会社のことを信用するでしょうか？

当然、信用できませんよね？

無料にした商品の価値は戻らない

一度高い値段をつけて売り出したものをあとから「無料」でばらまいてしまっては、その商品の価値はもちろん、ほかの商品の価値をも下げてしまうリスクがあります。

なぜなら、

「今日は13900円だけど、どうそ明日には無料になるんでしょ」

という期待を買い手に与えてしまうからです。

「無料」という選択をしたことにより、お客さんが喜んでくれたとしても関係ありません。

「無料」という選択をしたことにより、一時的に売り上げが上がったとしても関係ありません。

高い価格の商品を「無料」にしてばらまくというその行為によって、顧客の質を落とし、見込めたかもしれない顧客を取り逃がすことになってしまうのです。

「無料」はお金の力で異性を振り向かせようとする行為に似ています。

お金の力だけでは決して、相手との信頼関係を築くことはできません。

逆に、あなたは相手にとって都合のいい人間となって、相手のいいように利用されるだけです。

「無料」という誘惑を使わなくても相手との信頼関係を築ける方法はいくらでもあります。

「無料」は強力な手法で副作用も大きい手法なので、慎重に使うようにしましょう。

あなたがどんな手法を使ってビジネスを展開しようとも、その根底には「信頼」がなくてはならないということを決して、忘れないようにしましょう。