「値引き」とは価値を下げること

もし、あなたが今行っているビジネスを廃業に追い込みたくないのなら「値引き」に対する正しい考え方を持ちましょう。

なぜなら、「値引き」は使い方を誤ると、ビジネスそのものを破壊してしまうリスクがあるからです。

「値引き」は価値を破壊する

そのリスクとは、安易に「値引き」をすることで、あなたの商品は本来の価値を失い、その価格はアッという間に下がっていってしまうということにあります。

一方で「値引き」は、われ先にと商品を奪い合うお客さんをもたらしてくれます。

これは一見、良いことのように見えますが、実はとても危険なことです。

なぜなら、商品を売りたいがために安易な「値引き」をしてしまうと商品の価値が下がるだけでなく一緒に、質の悪い顧客も付いてきてしまうからです。

想像してみて下さい。

安く買ったくせに、細かく文句ばかり言う顧客が、あなたの安易な値引きによってたくさん集まってくる姿を。

こうなってしまったら、あなたのビジネスは大変なことになってしまいます。

忙しい割に、全然儲からないビジネスの出来上がりです。

どうせ儲からないのなら、お茶でも飲みながらゆっくりしたいですよね?

大半の経営者・個人事業主は「値引き」に対して、全くの無防備

「値引き」は、あなたが積み上げてきた価値の破壊をもたらします。

経営者や個人事業主の大半は「値引き」をあまりにも簡単に、深く考えもせず、当たり前のこととして行っています。

お客さんをもたらしてくれるといううれしい側面だけを見て、価格破壊というマイナス面に関しては、ろくに考えもしていないのです。

「値引き」とは何か?

では、一体、「値引き」は何のために行うのでしょうか?

くれぐれもあなたに覚えておいてもらいたいのは、「値引き」とは適切な価格で商品を売るためのひとつの手段だということです。

「値引き」を行うということは、商品の価値に焦点をあてて、その価値を正しく価格に反映し直すということです。

そのように考えると「値上げ」をする場合も、商品の価値を正しく反映しなければならないということです。

つまり、価格とは価値を正しく反映させた結果なのです。

どんな「値引き」にも、商品の本来の価値を落とすリスクがつきものです。

「値引き」によって、商品が売れなくなる?

「値引き」によって商品は売れなくなる場合がある。

こう聞いて、あなたはどう思うでしょうか?

「まさか、そんなはずはない!?」

きっとあなたはそう思うでしょう。

あるリゾート物件会社が行った調査では、元値または元値に近い値段で物件を購入した顧客は質がよく、逆に大幅な値引き価格で物件を購入した顧客は質が悪いという結果が得られています。

この分析結果から言えることは、「値引き」をすることで、企業側が望まない顧客が集まってくる可能性が増大するということです。

まとめ

何の戦略もない「値引き」は、商品の本来の価値を壊すだけでなく、あなたが付き合いたくないような質の低い顧客を引き寄せます。

ビジネスは価値ある商品・サービスとお金を交換する継続的な営みです。

あなたが行うべきことは商品・サービスの価値を守り、上げ続けることにあります。

「値引き」は強力な戦略ですが、商品・サービス、そしてビジネスそのものの価値を破壊するリスクもありますのでぜひ、慎重に取り扱っていきましょう。