「マーケティング」について、誰もが知っておかなければならないこと

あなたもビジネスを行っているのなら「マーケティング」という言葉を何度も聞いたことがあると思います。

でも、あなたは「マーケティング」の意味を正しく理解して、どれだけ実際のビジネスに活かすことができているでしょうか?

今回は「マーケティング」の意味を正しく理解し、あなたのビジネスに活かすためのヒントについてお話します。

「マーケティング」について正しく理解して、「マーケティングの力」をあなたの日々の仕事に継続的に組み込むことができれば、経営者であるあなたにとって頭の痛い「集客の悩み」から解放されるでしょう。

「マーケティング」とは何か?

「マーケティング」という言葉は人によって、その定義が違っています。

有名な人たちによる「マーケティング」の定義

まずは、有名な人たちのマーケティングという言葉に関する定義をいくつか紹介します。

マーケティングとは、個人や集団が、製品および価値の創造と交換を通じて、そのニーズやウォンツを満たす社会的・管理的プロセスである。(by フィリップ・コトラー)

ちょっと硬い表現なので、あまり腹落ちしないですね。

では、これはどうでしょうか?

マーケティングの究極の目標は、セリング(売り込み)を不要にすることだ(by ピーター・ドラッガー)

このマーケティングの定義は、個人的には大好きです。

なぜなら、マーケティングとセリング(売り込み)を明確に区別しているからです。

あなたもそうかもしれませんが、セリング(売り込み)ばかりやっていると疲れ切ってしまいますよね?

無理にセリング(売り込む)よりもキャンペーンなんかをやって、見込み客や顧客をもっともっとワクワクさせたいですよね?

マーケティングとは、顧客の創造である(by セオドア・レビット)

このマーケティングの定義は、シンプルでいいですよね?

私たちは油断するとついつい、新しい見込み客を見つけることをおろそかにしてしまいがちですよね?

いつもの顔見知りのお客さんと接している方が精神的には楽ですから。

でも、どんなに仲のいいお客さんでも必ず、取引が中断してしまうことやなくなってしまうことは、ビジネスではよくあることです。

ですので、どんなに既存顧客からの売り上げが上がっていても私たちは、継続的に新規の見込み客を探し続けなければなりません。

このように、「マーケティング」という言葉に対する定義は人それぞれ、または会社によって様々ですが、一番大事なことは自分のビジネスにフィットする言葉の定義を持つ必要があるということです。

なぜなら、何事においても、しっかりと定義されない言葉を無防備に使っていては、せっかく役に立つ知識を手に入れても、現場で使える知恵には変わらないからです。

私が定義する「マーケティング」

さて、世の中にある代表的な「マーケティング」の定義を見たところで、私自身が考える「マーケティング」の定義をはっきりとさせておきたいと思います。

これまでの実務経験を踏まえて、私が考えるマーケティングとは、

あなたの商品やサービスだけでなく、あなたのビジネスを含めて、あなたの考え方とやり方を市場にいる見込み客に確実に届けて、顧客にして、その顧客を維持・成長させる日々の取り組み

です。

この定義のポイントは、

  • 商品・サービスだけでなく、あなたのビジネスに対する考え方とやり方を伝え、好きになってもらうこと
  • メッセージを確実に届けること
  • 見込み客から顧客にすること
  • その顧客を維持・成長させること
  • たまにやるものではなく、日々の継続的な取り組みとしてやること

になります。

「マーケティング」ではないものとは?

次に、逆にマーケティングではないものについて、考えてみたいと思います。

媒体名×マーケティング

あなたは一度は、書店やインターネットでこんなタイトルの本や記事を目にしたことはあるでしょう。

  • インターネットマーケティング
  • Facebookマーケティング
  • Twitterマーケティング
  • LINEマーケティング
  • You Tubeマーケティング
  • メルマガマーケティング

などです。

媒体(メディア)の後ろに「マーケティング」とつけたものは、マーケティングではありません。

これらは単なる媒体(メディア)の使い方です。

そして、媒体(メディア)そのものには良いも悪いもありません。

ただ、その媒体(メディア)を利用している人たちがいるだけです。

これらの知識・ノウハウには、媒体(メディア)の特徴や賢い使い方が書かれていて、うまく使えばあなたのメッセージを媒体(メディア)を利用している人たちに伝えることができます。

ただし、これはあなたのマーケティング活動の一部に過ぎません。

手法×マーケティング

あなたは、こんな言葉も聞いたことはないでしょうか?

  • アウトバウンド・マーケティング
  • インバウンド・マーケティング
  • データベース・マーケティング
  • ニッチ・マーケティング

アウトバウンド・マーケティングとは電話やDM、またはその組み合わせで、あなたの方から見込み客にアプローチする方法です。

次に、インバウンド・マーケティングとは見込み客にとって価値のあるブログ記事や無料商品を先に提供して、見込み客の方から問い合わせしてもらう方法です。

データベース・マーケティングとは顧客の購入データから商品の開発や仕入れ、提案を行う方法です。

この手法で有名なものはセブンイレブンです。

セブンイレブンは天気や過去の顧客の購入履歴などの統計情報を分析して、その日の仕入れや商品の陳列方法などを変えて、常に顧客に最適なタイミングで最適な提案をしています。

ニッチ・マーケティングとは、ライバルとは違った特定の狭い領域に的を絞ることです。

例えば、ヘアカット専門店のQBハウスは通常、一般のヘアーサロンで行うシャンプーやブロー・シェービング等、お客さん自身で出来ることはサービスに含めず、お客さんが出来ないことであれ『カット』のみに特化したサービスを提供するヘアカット専門店です。

お客さんのカットに要する時間は約10分。価格は1,080円(税込)にて提供したことにより、そのコンセプトが顧客の心を捉えて大人気となり、店鋪数が拡大しているビジネスです。

ビジネスの成功の99%はマーケティングに左右される

率直に言いますが、あなたが「マーケティング」をどのような活動であると捉えていようと、あなたがビジネスで成功を収められるかどうかは99%、日々のマーケティング活動を成功させられるかどうかにかかっています。

なぜなら、あなたがどれほどすばらしい商品やサービスを持っていようと、見込み客を見つけるための具体的な方法を知らなければ、その素晴らしい商品・サービスが世間に広まる可能性はゼロに等しいからです。

また、運良くあなたの商品・サービスが売れたとしてもビジネス環境は常に変化しますので、その状態が長く続くとは限りません。

ビジネスが一時の金儲けではなく継続的なものである以上、あなたは一時の幸運を本物の実力に変えるための「仕組み」を持たなくてはなりません。

つまり、すばらしい商品・サービスを持っていてもそれを必要とする見込み客・顧客に確実に届けることができる「仕組み」がなければ、あなたは何も持っていないに等しいのです。

マーケティングという武器を持たずに丸腰で戦おうとすれば、かなりの高い確率であなたは敗戦の屈辱を味わうことになるでしょう。

あなたがどんなに魅力的な人でも、相手にしっかりとメッセージを伝えることができなければ、あなたの「想い」は相手に届かない

あなたが意中の相手に対して、あなたが望むようなことをして欲しいと思ったのなら、あなたはその「想い」を確実に相手に伝えなければなりませんよね?

例えば、あなたがデートに誘いたい人がいて彼、彼女をデートに誘うためには手紙、メール、LINE、電話、直接言うなど、何らかの方法であなたの「想い」を相手に伝えなければならないのと同じことです。

あなたがどんなに美男、美女であっても自分の「想い」を相手に伝えることができなければ、相手とデートをすることはできないのです。

また、ただ1度だけデートをするだけでなく結婚を考えたいのであれば、相手と生涯に渡り付き合っていくためにも「継続的なメッセージ」が必要なのです。

つまり、マーケティング活動によって、顧客があなたの商品やサービスに対して深い共感を示し、 「自分が成功するためにはあなたのサポートが必要である」と考えるようになれは、その時こそ、あなたの成功も約束されるのである。

マーケティングは長期的、持続的なビジネスの成長には不可欠なもの

これは、精神論でも何でもなく、努力を怠ることなく「マーケティング」に励めば、成功は後からついてきます。

一方で、その場しのぎの、短期間しか得られない利益は、長期にわたり得られる利益に比べれば、たかが知れています。

長期間、確実に利益を上げ続けるためには、実際のところ、見込み客にあなたのビジネスが目指すビジョ ン(明るい未来像)に心から共感してもらい、あなたの真の信者になってもらう以外に確かな方法はないのです。

ある意味、「マーケティング」とは、あなたのビジネス、商品・サービスのファンづくりのために行う活動とも言えます。

多くの経営者、個人事業主は短期的なビジョンしか持っていない

私の経験から言っても、10人の経営者がいれば、自分自身や会社のビジョンを明確にしている人は、せいぜい1人か2人がいいところです。

そして、そのビジョンに向かって、人に説明できるような「マーケティング」を行なっている人というのは、ほとんど皆無です。

でも、安心してください。

それは決して、あなたのせいではありません。

なぜなら、ビジネスには「マーケティング」が不可欠であり、その「マーケティング」とはどんなもので、具体的にどうすればいいのかについては、誰も教えてくれないからです。

「マーケティング」の必要性を心から理解し、「マーケティング」に目覚めて大成功している経営者や個人事業主のほとんどが、痛い思いしてから、「マーケティング」の真の意味と価値を体得しています。

あなたの仕事は、マーケティングすることです。

あなたが居酒屋をやっていようが、学習塾をやっていようが、花屋をやっていようが、何かのコンサルタントをやっていようが、あなたのやるべきこととは、マーケティングをすることです。

例えば、居酒屋では接客、料理作り、仕入れ、会計など、やるべきことは山ほどありますが、何よりもあなたが優先してやるべきことはマーケティングすること。

つまり、顧客を獲得し、維持・発展させるなのです。

あなたは本当は居酒屋、学習塾、花屋、コンサルタントをやっているのではなく、居酒屋、花屋、コンサルタントのマーケティングビジネスをやっているのです。

なぜ、見込み客は他ではない、あなたのビジネスを選ぶべきなのか?

あなたに質問です。

あなたは本当に、見込み客や顧客の利益だけに的を絞って、ビジネスを実践できているでしょうか?

あなたは「金儲けをしたい」という気持ちの他に、人の役に立ちたい」、または「ビジネスを通じて、自らの可能性を追求したい」という心からの強い願望に突き動かされているでしょうか?

なぜ、見込み客は他の誰かではなくて、あなたのビジネスを選ぶべきなのでしょうか?

または、その逆にどういう人は、あなたのビジネスを選ぶべきではないのでしょうか?

あなたの顧客が繰り返し、何度もあなたのビジネスを利用してくれないのはなぜでしょうか?

また、あなたの商品やサー ビスを広めてくれない理由は何でしょうか?

販売活動やマーケティング・プランにメリットや USP(独自の販売提案・約束)といったものを取り入れて競争相手に差をつけることのできるビジョンを、あなたは本当に描けているでしょうか?

もし、これらの質問に答えることができないのなら残念ながらあなたはまだ「マーケティング」を行なっているとは言えません。

でも、心配することはありません。

逆上がりでも自転車の乗り方でも、練習もなしに最初から上手にできる人はいませんよね?

それは「マーケティング」でも同じことです。

しっかり取り組めば必ずできるようになるので、安心して挑戦してもらえればと思います。

「マーケティング」を実践するための6つのステップ

さて、これまで、

  • 「マーケティング」とは何なのか?
  • 「マーケティング」とは何でないのか?
  • なぜ「マーケティング」を行う必要があるのか?

について紹介してきました。

ここからは具体的に「マーケティング」を実践するための6つのステップについて紹介していきます。

この6つのステップに従って「マーケティング」に取り組むことで、あなたはライバルを大きく引き離し、頭の痛い集客の悩みから解放されるでしょう。

【ステップ1】付き合いたいお客さんを明確にする

多くの経営者、マーケッターは付き合いたいお客さんを明確にすることをしていません。

これは考えてみれば恐ろしいことです。

なぜなら、彼ら彼女らは漠然と見えない相手に向かってビジネスをしていることと同じだからです。

弓道やアーチェリーといった競技には必ず狙うべき的(まと)があるように、ビジネスにおいても「明確さ」は大きな力となります。

まずは何に優先しても、ターゲットを明確にしていきましょう。

【ステップ2】お客さんを集める媒体(メディア)を選ぶ

「付き合いたいお客さん」を明確にしたら、次にやることはお客さんが集まる場所を選ぶことです。

例えば、インターネットの世界であればGoogleやYahoo!の検索エンジン、SNSであればFacebookやInstagram、LINEなどです。

また、オフラインであれば展示会やイベントなどが考えられます。

【ステップ3】無料お試し商品・サービスを作る

次に、お客さんにとって魅力的なお試し商品・サービスを作ります。

例えば、あなたが眼にいいサプリメントを売っているのなら無料お試し品を作って、試してもらう必要があります。

なぜなら、お客さんは常に損したくない、失敗したくない、騙されたくないと考えているからです。

つまり、お客さんはリスクを犯したくないと考えているのです。

そのためには、ノーリスクであなたの商品・サービスを試してもらえる方法をまずは、あなたが用意する必要があるのです。

【ステップ4】メッセージを伝え続けられる場を作る

メッセージを伝え続けるためには、あなた自身がメディアを持つ必要があります。

メディアはこの集客ブログのように、自前で持つブログがオススメです。

なぜなら、ブログはHTMLやCSSなどの高度なプログラミング知識がなくても誰でも投稿することができますし、あなたが書いたブログの一つ一つがGoogleやYahoo!などの検索エンジンから見込み客を連れて来てくれるからです。

【ステップ5】ブログを書き続ける

ブログと通常のホームページとの最大の違いは、その継続性です。

例えば、いつも行くコンビニの商品の棚がいつも同じだったら、つまらないですよね?

同じように、ブログも何も更新がされなければお客さんにとって何も新しい情報がないのですから、つまらないですよね?

ブログを継続的に書き続けることによって、お客さんが集まるサイトになっていくのです。

【ステップ6】常に検証・改善する

集客ブログの最大のメリットは、すべて数字で把握することができるということです。

あなたが書いたブログが何人に見られたのか?

何回見られたのか?

いつ見られたのか?

をリアルタイムで数字で把握することができるのです。

その数字を見ながら、集客ブログ全体、そして一つ一つのブログ記事を改善し続けていきましょう。

まとめ

ある意味、人生とは「マーケティング」と「セールス」の連続と考えることができます。

例えば、あなたは可愛くて小さな新生児としてこの世に生まれ、まずは両親に自分のわがままや欲望を満たしてもらうようセールスをかけているのです。

そして、学生時代は希望の学校に入学するために、自分を一生懸命にアピールしてマーケティングとセールスをかけましたよね?

それから、社会人になったら、希望の会社に就職するために自己分析をしたり、エントリーシートや履歴書を書いてマーケティングとセールスをしましたよね?

家庭では、配偶者にずっと側にいてくれるように、それから子どもには自分に逆らわないように、マーケティングとセールスをしていますね?

職場では、解雇されないように昇進・昇格させてもらえるように、雇い主にマーケティングとセールスをしていますよね?

このように、私たちは生きている間中ずっと、自分自身を何度も新たな商品・サービスへと作り変えて、新たにマーケティングとセールスをかけ続けているのである。

最初はうまくいかないことの方が多いと思います。

でも、試行錯誤を繰り返すことで必ず、自分に見合ったマーケティングのアプローチ方法、セールスの方法を発見することができるようになります。

ですので、まずは何よりも始めることが大切です。

あなたにとって本当に優先すべき仕事とは、いつものお客さんからの緊急の電話に出ることではありません。

あなたにとって優先すべき仕事とは、あなたのビジネス、商品・サービスをマーケティングして、セールスをし続けることなのです。

追伸

もし、あなたが優秀なマーケッター、セールスパーソンでなければ、 人生を生きるのは難しいかもしれません。

もし、あなたが優秀なマーケッター、セールスパーソンであれば、 人生において成功することができるでしょう。

もし、あなたが偉大なマーケッター、セールスパーソンであれば、 心から望むモノすべてを手に入れられるでしょう。